HSP本(書評)

【書評&要約まとめ】「HSP」で「ひきこもり」だけど私は元気です。|かほり・武田友紀

悩んでる人
悩んでる人
繊細でひきこもりな自分でも元気に楽しく生きる方法とかあれば知りたいなぁ・・・。

そんな悩みに『「HSP」で「ひきこもり」だけど私は元気です。』はお答えしています。

 

※HSPを知らない方は、こちらの記事を読んでいただくと本記事が読みやすくなるので、合わせて読んでみてください。

HSPとは? 「まわりの人が気にしないささいなことが気になる・・・」 「相手の気持ちもちょっとした違和感もすごく感じてしまう・・・」 ...

 

 

本書の内容

前兆―まさか私がひきこもりになるなんて―

暗黒期―ひきこもるだけで精一杯だったあの頃―

転換期―ひきこりながらできることを考える―

成長期―人や社会とのかかわりを求めて―

気質の話―HSPであるということ―

上記の内容から

本書を読むことで、HSPでひきこもりでも元気に生きるヒントを知ることができます。

 

現在ひきこもっていて人生を模索中の人

家の中でも元気に生活したい人

HSPで生きづらいと感じている人

こういった人に本書はおすすめです。

 

管理人タチ
管理人タチ
著者の温かくて柔らかい人柄が伝わる1冊なので、読み進めていくととても心がほっこりして優しい気持ちになれること間違いなしです!

それではいきましょう。

 

目次

『「HSP」で「ひきこもり」だけど私は元気です。』について

著者:かほりさん

かほりのホームページより引用

・ひきこもりイラストレーター

・漫画アシスタントとして働いていたが、不規則な生活で体調を崩し、2010年からひきこもり中

・HSPでもある

 

上記から長くひきこもりの生活をしている著者のかほりさんですが、その経験を活かし現在は在宅フリーランスとして元気に活動をされています。

そして、ひきこもりイラストレーターとして、書籍・雑誌・教科書・広告・webなど様々な媒体で活躍をされています。

 

監修・解説:武田友紀さん

武田友紀@「繊細さん」の本 著者 (@sensainomori) | Twitter

Twitterより引用

・日本でも数少ないHSP専門カウンセラー

・これまで600名以上の「繊細さん」とのカウンセリング実績あり

・武田さん自身もHSP

 

また、著者の武田さんは「繊細さん(HSP)の専門家」として、書籍の出版やさまざまなメディアにも出演されているので、「繊細さん(HSP)」の概念を日本で認知させたとてもすごい方です。

 

メディア出演例

・世界一受けたい授業(日本テレビ)

・AmebaTV

・日経WOMAN

・週間朝日 など

 

※過去に武田さんの著書である「繊細さんシリーズ」も記事にしたので、よければ合わせて読んでみてください。本記事の一番下にリンクを貼っておきます。

本書の特徴

特徴は主に2つあります。

特徴①:全て著者の実体験から書かれている

特徴②:HSP専門カウンセラーの解説付き

 

特徴①:全て著者の実体験から書かれている

著者のかほりさんが、ひきこもりになりたてのつらかった時期からそれを乗り越え、ひきこもりイラストレーターとして元気に活動していく実体験を包み隠さずリアルにお話しています。

○暗黒期(ひきこもり初期の不安で大変だった時期)

・何のために生きる?

・他人が怖い など

○転換期(ひきこもりでHSPの自分を受け入れて少しずつ元気になっていく時期)

・自信を持つ方法

・暇な時の過ごし方 など

○成長期(ひきこもりイラストレーターとして人や社会と関われるようになる時期)

・目標を立てる

・周りの相談に乗れるようになる など

このように時期に分けて、体験談をひとつひとつ丁寧にお話してくださるので、同じような悩みを抱えている人であれば、共感しながらスモールステップ踏んで読み進めていくことができます。

 

特徴②:HSP専門カウンセラーの解説付き

本書は、著者の実体験についてだけでなく、HSP専門カウンセラーである武田友紀さんの専門家としてのアドバイスも詳しく解説されています。

【例】

○かほりさんの実体験:自信を持つ方法

→フリーランスとして家で仕事を始めたら自信がついたという内容※5~7コマくらいの簡単な漫画で実体験が描かれている

○HSP専門カウンセラーのアドバイス:好きなことを発信すると自信につながる

→第3者から自分の感性や気持ちを認めてもらえると自信になるというアドバイス

こんな感じの内容が見開き1ページで「1体験1アドバイス」の構成になっているので、とても理解がしやすく、納得感を持って読み進めていくことで来ます。

 

『「HSP」で「ひきこもり」だけど私は元気です。』の学びポイント3選

学びポイント①:(暗黒期)「薬はダメ」と決めてしまうのではなく薬の役割を考える

【かほりさんの実体験:心療内科の薬】

※著作権上イラストは載せられないので文字のみですがご了承ください。

1コマ目:月1で通っている心療内科の薬。当初私はちゃんと飲んでいませんでした。

2コマ目:「一度飲み始めたらどんどん薬が増えていくかも・・・」

「一生抜け出せないかも・・・」

「なんとか薬なしで良くならないと・・・」

そんなことを考えているうちに、心はどんどん弱くなっていき・・・

「死にたいです・・・」

3コマ目:病院で号泣、やっと自分の心の悪化に気づきました。

4コマ目:今はスッキリ飲んでいます。

→薬を飲むのは「悪」だと思っていました。

 

心に関わるお薬だと、上記のように不安なる人は多いはずです。

本書では、不安になったら必ず医師に相談して絶対に自己判断で薬を調整しないことが重要と言っています。

 

「この薬はやめるときに大変ですか」

「量が増えるのが不安です」

このように、薬に関して気になることがあれば必ず医師に尋ねてみましょう。

※自己判断で薬を服用しなかったり、飲む量を調整するのは危険です。

 

また、医師から薬が処方されるのには必ず理由があります。

心のお薬であれば、精神的不調から何かしらの症状が出てしまっているわけなので、その症状を抑えるために薬が出されているはずです。

なので、そういった薬の役割(症状を抑える等)を考えて絶対に自分の判断ではなく、医師のような専門知識のある人を頼って少しずつ進んでいきましょう。

 

そうすれば漠然とした「薬=ダメ」というイメージがなくなり、少し気持ちも楽になって自分に無理をさせない生き方につながっていくはずです。

そして、治療方針は医師によって様々なので、「この人なら信頼できる」といった自分の話にしっかり耳を傾けてくれる先生を見つけましょう。

 

管理人タチ
管理人タチ
僕も前職の会社で悩んでから不眠症になってしまい、月1回心療内科でお薬をもらっています。わからないことや気になることは必ず主治医に訊いて、不安をできる限りなくしています。おかげで今はお薬ともうまく付き合うことができほぼ毎日眠れているので、薬に対する抵抗感はなくなっています。「なんのために自分はお薬を飲むのか」を、診断を通して理解していけば不安はなくなっていくような気がします。

学びポイント②:(転換期)集中する時間を持つと、気持ちが楽になる

【かほりさんの実体験:集中力】

※著作権上イラストは載せられないので文字のみですがご了承ください。

1コマ目:フリーランスになって仕事が少しずつ増えてきた頃

「この仕事は今週中に終わらせて」「このラフは今日渡せそう♪」

2コマ目:そういえば最近「余計なこと」を考えなくなったなぁ

3コマ目:前は毎日のようにグルグル考えていたのに

「すごく不安…」「何もできない…」「生きるのつらい…」「このままで大丈夫?」「外出できない」

4コマ目:「あの頃と今で違うことあったっけ?」

5コマ目:「仕事が増えて集中する時間が増えたからか!」

すごい集中力!

→集中できる何かがあると「余計なこと」を考えなくなる。

 

1日の中で、集中できる時間を持つのはとてもおすすめと本書では言っています。

なぜなら、目の前のことに集中しているとき、意識は過去や未来ではなく、今この瞬間にあるからです。

この状態を「マインドフル」といい、不安や自分を否定する考えが出てこないため、気持ちが楽になります。

かほりさんの実体験から言えば、フリーランスとして目の前の仕事に集中しているときのような場面では「マインドフル」な状態と言えます。

 

仕事以外でも、集中できることであれば趣味でも問題はないので、「これをやっているときは集中している」というものを見つけて意識して取り組みましょう。

 

管理人タチ
管理人タチ
僕自身は筋トレ・自炊・読書・ブログ更新を行うことでマインドフルな状態を作れています。1つだけでじゃなくいくつか趣味を見つけられると、不安に思うことも少なくなって心穏やかな生活が送れるようになるかもしれないですね。

学びポイント③:(成長期)小さな目標をクリアすることが大きな目標達成につながる

【かほりさんの実体験:目標を立てる】

※著作権上イラストは載せられないので文字のみですがご了承ください。

1コマ目:ある日ふと浮かんだ漠然した夢

「Apple Pencilのイラスト本描きたいな~」

2コマ目:ちょうど、iPadとApple Pencilの購入を考えていた時期でせっかく買うなら仕事に繋げたいという思いからでした

3コマ目:そこで細かく目標を立ててみることに

「iPadとApple Pencilの購入」→「出版されているイラスト本の研究」→「ペイントアプリを片っ端から試す」→「企画書作成(規格の書き方を本で勉強)」

4コマ目:→「企画に合う出版社を探す」→「出版社とコンタクトをとる」

5コマ目:小さな目標をコツコツと進めることで、1年後本当に本が出せました

「夢を実現するには自分ができるサイズまで目標を小さく設定することが大事だよ」

→目標は細分化していくことが実行すると上手くいく。

 

やりたいことがあっても、つい後回しにしてしまうことありますよね。

本書では、細かく目標を立てながら行動してくことが大きな目標を達成することに繋がると言っています。

なぜなら、目標を小さくすることで先のことまで考えずにすみ、安心して目の前のことに集中ができるからです。

 

実際にかほりさんの実体験(3~4コマ目)では、小さくやることを分割して「無理なくできる作業」をしていくことで、「本を出す」という大きな夢が実現しています。

かほりさんは「小さな目標でも、1つクリアするごとに小さな達成感が持つことができてやる気が出る」ということを本書の中で言っているので、大きな目標を持ちつつも、目の前のことに意識を向けることが大切であることがわかります。

 

管理人タチ
管理人タチ
僕も「ブログ(HSP書店)をたくさんのHSPの人に読んでもらって自分の繊細さを好きになってほしい」という漠然とした夢はあります。しかしその想いと現実にはまだまだ大きなギャップがあって不安になることはあります。ただ1記事1記事自分なりに精一杯書いたときには達成感を感じるので、これからもコツコツ更新を続けて自分の夢に近づけるように努力していきます。

 

『「HSP」で「ひきこもり」だけど私は元気です。』のまとめ

『「HSP」で「ひきこもり」だけど私は元気です。』のポイントについてここで、再度まとめておきます。

学びポイントまとめ

学びポイント①:(暗黒期)「薬はダメ」と決めてしまうのではなく薬の役割を考える

→薬が処方されるのには必ず理由がある。不安になったら必ず医師に相談して絶対に自己判断で薬を調整しない

学びポイント②:(転換期)集中する時間を持つと、気持ちが楽になる

→仕事や趣味で集中できることを見つけると「マインドフル」な状態になり不安や自分を否定する考えが出てこくなる

学びポイント③:(成長期)小さな目標をクリアすることが大きな目標達成につながる

→目標を細分化することで先のことまで考えずにすみ、安心して目の前のことに集中ができる。結果、大きな目標が達成できる

 

本書では他にも、ここでは紹介しきれなかった内容がたくさん説明されているので、気になった方はぜひ読んでみてください。

 

きっとHSPやひきこもりということが気にならなくなって生きる勇気が湧いてくるはずです!

 

今回は以上です。

 

ここまで読んでいただきありがとうございました。

 

 

※武田さんの「繊細さんシリーズ」の書評記事はこちらから読めます☟

 

この記事を書いた人
タチ
タチ
精神保健福祉士。自身もHSP気質を持つ。 当サイトでは60冊以上のHSP本の紹介や、HSPに向けたお役立ち情報を発信しています。 繊細な人の「心身の健康」や「よりよい生活」に貢献できれば幸いです。